空色勾玉
/荻原規子


古代日本を舞台にしたファンタジー3部作の第1段。
これが荻原規子のデビュー作なんですね。
遠い昔、豊葦原を創った二柱の神、高光輝の大御神(たかひかるかぐのおおみかみ)と闇御津波の大御神(くらみつはのおおみかみ)が袂を分かってから、輝(かぐ)の神は善、闇(くら)の女神は悪とされている時代。
幼い頃に実の両親を殺されながらも、温かい家庭に拾われて穏やかに暮らしていた少女莢也(さや)は、ある時自分が闇の氏族の巫女、『水の乙女』である事を知る。
望む望まぬに関わらず輝と闇の争いの中心になり、戸惑いながらも自分なりの道を選び進んでいく莢也の成長物語。
面白かった。
輝と闇とは言っても単純に善悪に分けられる物ではないんですよ。
輝の王は死を不浄な物と認識し、死を一掃して不死の国を築こうとしてるし、闇の勢力は自然のあるがままこそが正しいと考えているわけです。
考え方が違うだけで、実際は輝は善、闇は悪って事でもない。(輝の側は父神の意図を100%理解してたわけでは無いですが。)
むしろ一方的支配による虐殺を繰り広げる輝の勢の方が悪とさえ言えます。
こういう世界観は好きです。
莢也は闇の氏族でありながら光に焦がれ、しかし輝の宮の実情を知って失望したり、それでも歴代の水の乙女の誰もが見出せなかった道を見つけたりと成長していきます。
結局の所は莢也を含めてみんな夫婦間のいざこざに巻き込まれているだけなんですが、そこは神様なもんで、実に壮大な規模なわけですよ。
全く迷惑なものです。

古代日本を舞台にしたファンタジー3部作の第1段。
これが荻原規子のデビュー作なんですね。
遠い昔、豊葦原を創った二柱の神、高光輝の大御神(たかひかるかぐのおおみかみ)と闇御津波の大御神(くらみつはのおおみかみ)が袂を分かってから、輝(かぐ)の神は善、闇(くら)の女神は悪とされている時代。
幼い頃に実の両親を殺されながらも、温かい家庭に拾われて穏やかに暮らしていた少女莢也(さや)は、ある時自分が闇の氏族の巫女、『水の乙女』である事を知る。
望む望まぬに関わらず輝と闇の争いの中心になり、戸惑いながらも自分なりの道を選び進んでいく莢也の成長物語。
面白かった。
輝と闇とは言っても単純に善悪に分けられる物ではないんですよ。
輝の王は死を不浄な物と認識し、死を一掃して不死の国を築こうとしてるし、闇の勢力は自然のあるがままこそが正しいと考えているわけです。
考え方が違うだけで、実際は輝は善、闇は悪って事でもない。(輝の側は父神の意図を100%理解してたわけでは無いですが。)
むしろ一方的支配による虐殺を繰り広げる輝の勢の方が悪とさえ言えます。
こういう世界観は好きです。
莢也は闇の氏族でありながら光に焦がれ、しかし輝の宮の実情を知って失望したり、それでも歴代の水の乙女の誰もが見出せなかった道を見つけたりと成長していきます。
結局の所は莢也を含めてみんな夫婦間のいざこざに巻き込まれているだけなんですが、そこは神様なもんで、実に壮大な規模なわけですよ。
全く迷惑なものです。
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