
『リリアとトレイズ』からのスピンオフ。
メグの彼氏(になる前の)セロンが、メグに一目惚れしてからどうやって付き合うに到ったかという話。
優等生で美形でモテモテだけど、奥手でメグに告白できず親友のラリーに相談する日々を送るセロン。
夏休み、ラリーの誘いで一緒に演劇部の合宿を手伝った際、そこにコーラス部として参加していたメグの姿が。
ここで起きる事件を解決した事をきっかけに、部長のジェニー一人で活動してた新聞部にセロン、ラリー、メグ、オーケストラ部でラリーの幼馴染のナタリア、演劇部の臨時役者として参加してたニックの5人が入部する事に。
こうしてセロンはメグと同じ部活に入り、親しくなるチャンスを得るのだが…
今作は、前2作のような国を揺るがす大事件を巡る冒険物というわけではなく、新聞部の能力を買われて生徒から調査依頼を受けたり、旅行先で事件に出会ったりする学園探偵物のような感じ。
そこでキーになるのはセロンの頭脳。
そんな頭が良くて誠実なセロンに、だんだんメグも惹かれていくわけですけど、
メグ本人もそれに気付いてないという。
終着点はリリトレと同じ所なので大団円は確定されてるんですけど、そのちょっと前に何があったかも面白かった。
まさかあんな形で付き合うようになったとは。
メグが可愛いんですよ。
スー・ベー・イル出身なのでまだロクシェ語で喋ると常に丁寧語になってしまい、童顔も相俟って年下のような印象を受けるけど実際は1年の転入準備期間を置いてるのでセロン達より1歳年上。
しっかり者だけど意外と激情家で、暴走する事も。
普段の可愛らしさと時折見せる大人っぽさのギャップがまたたまらない。前2作のヒロイン、アリソンとリリアとはまた違った魅力。
他の新聞部メンバーも皆魅力的。
皆金持ちなので、その金持ちっぷりも気持ち良い。
首都第四上級学校自体金持ちの子供が多い学校なんですが、その中でもトップクラスの金持ちであるジェニーの金の使い方は凄いです。
セロン達が入部するまで一人で活動し、非正規部にも関わらず学校への多額の寄付により広い部室を確保。
しかも部の高級機材は私物。
でも嫌味じゃないんですよね。
金が有るからって物を粗末にするような事はしないし。
ちなみに、基本的には新聞部の活動という事で、セロン達は記事に載せる写真を撮るためにカメラを使います。
リリトレまではフィオナの趣味程度にしか出てこなかったカメラですが、このメグセロでは銃器と乗り物の話がほとんど入らない分の熱がカメラに向いてます。
特に4巻にはカメラを知らない人間からすると見慣れない単語がチラホラ出てくるんですが、ちょっと興味がそそられて面白いです。
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